「通訳エスコート育成研修」2期生 第2回研修を、福岡市で開催しました

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「伝える」だけではない、心を動かす通訳エスコートを目指して―通訳エスコート2期生、第2回研修を開催しました

2026年8月18日、福岡市の電気ビル共創館にて「通訳エスコート育成研修 二期生 第2回」を開催しました。九州観光機構が主催し、一般社団法人九州通訳・翻訳者・ガイド協会(K-iTG)が研修を実施する本事業には、15名の受講生が参加しました。

第1回研修では、通訳エスコートの役割やプロとしての心構え、ホスピタリティ、多様なゲストへの対応、安全管理など、幅広いテーマについて学びました。第2回となる今回は、そこからさらに一歩進み、「知っていることを、ゲストにどう分かりやすく、魅力的に伝えるか」をテーマに、英語でのコミュニケーションやガイディングの実践に取り組みました。また、大分県で研修中に地震が発生したときの振り返りと共に、具体的な初期対応、ガイドが持ち歩いている緊急対応セットなど危機管理を取り上げました。

「1分」で伝える、自分自身の魅力

研修のスタートは、英語による1分間の自己紹介です。限られた時間の中で、自分がどんな人なのか、どんなことに情熱を持っているのかを伝えます。ここで求められるのは、単に英語を正しく話すことではありません。「この人なら安心して任せられる」「一緒に旅をしたら楽しそう」と、ゲストに感じてもらえることが大切です。

講師からは、話すスピードや間の取り方、声の届け方、目線、マイクの使い方など、細かな部分までフィードバックが行われました。また、一般的な情報を並べるのではなく、自分自身の経験や地域とのつながりを盛り込むことで、より印象に残る「自分だけのストーリー」になることも学びました。

一人ひとり異なる経験や個性を持つ受講生だからこそ、それぞれの「強み」をどうガイディングに生かすか。実践を通して考える時間となりました。

KISS――短く、シンプルに、分かりやすく

午後の英語セッションでは、「How to say No」「KISS & How to describe things」「How and why questions」など、実際のガイディングを想定したワークショップを行いました。

特に繰り返し意識したのが、「KISS(Keep It Short & Simple)」という考え方です。

ガイドは、知識が豊富であればあるほど、つい多くの情報を伝えたくなります。しかし、ゲストが求めているのは「情報の量」ではありません。

例えば「畳とは何か」「鳥居とは何か」といった身近な日本文化について説明するときも、難しい言葉を重ねるのではなく、まずは一文でシンプルに伝える。相手が理解できているかを確認しながら、必要に応じて情報を加えていく。そんな「伝わる説明」の技術を学びました。

「見えるもの」から、旅のストーリーをつくる

さらに、柳川の川下り、南蔵院、長崎平和記念像、高千穂など、九州の観光地を題材に、「How to describe things(物事をどう説明するか)」についてグループワークを行いました。

ここで大切にされたのは、いきなり歴史や難しい背景を説明するのではなく、まず目の前にあるものを具体的に描写すること。「どんな形をしているのか」「何色なのか」「どのくらいの大きさなのか」「周囲には何があるのか」。そうした「見えるもの」から説明することで、実際にはその場にいない人にも、目の前の風景をイメージしてもらうことができます。

そして、そこから歴史や文化、地域ならではのストーリーへとつなげていく。

これこそが、単なる「観光情報の説明」とは異なる、通訳エスコートならではのガイディングです。

研修後半では、大分県・宮崎県の観光地について、受講生一人ひとりがプレゼンテーションを行いました。温泉、竹細工、高千穂、神楽、鍾乳洞、高崎山など、それぞれが異なる切り口から九州の魅力を紹介しました。

また、九州7県の人口や地理、観光資源についても学びました。例えば「大きい」「小さい」「高い」「安い」といった主観的、感覚的な表現ではなく、具体的な数字や他の国・地域との比較を使うことで、ゲストが規模をイメージしやすくなります。九州を訪れるゲストにとっては、県境よりも「どんな場所で、何ができるのか」が重要です。自分の得意な地域だけではなく、「九州全体を案内できる視点」を持つこと。これも通訳エスコートに求められる大切な力です。

九州と世界をつなぐ「人」になるために

今回の研修を通して改めて見えてきたのは、通訳エスコートに必要なのは、語学力や観光知識だけではないということです。

ゲストの反応を見ながら情報を選び、分かりやすく伝え、ときには「No」と伝えながら安全な代替案を提案する。そして、その土地にしかない魅力を、自分自身の言葉でストーリーとして届ける。

「説明する人」から「旅をともにつくる人」へ。

第1回研修でスタートした二期生の学びは、第2回でさらに実践的な段階へと進みました。次回は、ホスピタリティやマナー、危機管理、バリアフリーなど、さらに現場に近いテーマへと学びを深めていく予定です。

九州の魅力を見つけ、磨き、世界から訪れるゲスト一人ひとりに合わせて届ける。

九州と世界をつなぐ、新しい旅の担い手たち。

二期生のこれからの成長に、ぜひご注目ください。

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